斜陽産業のCIO?

ヒマになると思ったのもつかの間で地味に忙しくなってきたが、今週も極言暴論がアップされていましたのでコメントします。

これからはIT部員だとCIOになれない

テーマ自体、あまり興味がないのですが、この記事を真に受けて変な方向に走る人がいないとも限らないのと、(あまり言いたくはないが)零細企業とはいえ私も経営者として10年以上に渡ってやってきたので、その経験からコメントしましょう。
例により、いい加減な点をまずは指摘します。

「システムを作る力が失われてしまえば、米国企業などとのグローバル競争に勝てないのに」と悲憤慷慨するもの。これを内製原理主義と呼ぶが、酒飲み話としては相当盛り上がるらしい。
これからはIT部員だとCIOになれないから引用


という風にシステム開発力が失われることを一刀両断していますが、別の記事、窮余のフルアウトソーシングは禍根残すでは、

開発部隊をどうするか。バックヤードのシステムの保守しかやっていないから、運用部隊とともに外に出してしまおう、と考えるのは短絡的。見てきたように、将来の禍根の種になる可能性が高い。それに、バックヤードだけでなく、ビジネスに直結するシステムが必要になったとき、開発部隊の不在は、より大きな問題となる。
窮余のフルアウトソーシングは禍根残す


と真逆の論調になっています。ちなみにこれからはIT部員だとCIOになれないで引用している記事もあるのですが、時系列に並べると、

2013/03/21 「システム内製こそ正義」のたわ言(内製反対)

2013/07/12 窮余のフルアウトソーシングは禍根残す(内製賛成)

2015/02/03 これからはIT部員だとCIOになれない(内製反対)

ということになる。2年に渡って言うことがコロコロと変わるようです。CIOを目指す人は数年に渡って活動をするかと思いますが、そういう長期スパンで考えた場合に参考になる記事ではないでしょう。5年後にどういう主張をするか分かったものではありませんので。
とりあえず、

余計な心配をする前に記事の矛盾を解消しましようね。

と言っておこう。

CIOという職種がなくなったり社長(CEO)が兼任するということであれば、いろいろな理由があるでしょうが、今の日本の状況で一番の理由として考えられるのは、単純にその会社にポストがなくなったのでしょう。つまりその会社が衰退しているだけです。
有名どころでは電気産業の衰退が挙げられます。電気産業ではIT部門を縮小したりアウトソースしているらしいですが、電気産業といえば自動車産業とならんで日本経済を引っ張ってきた産業でしたが、ココに来て国際競争に負けて絶賛リストラ中ということでしょう。

「システムを作る力が失われてしまえば、米国企業などとのグローバル競争に勝てないのに」と悲憤慷慨するもの。これを内製原理主義と呼ぶが、酒飲み話としては相当盛り上がるらしい。
これからはIT部員だとCIOになれないから引用


記事では只の愚痴のように扱っているが、只の愚痴か本当に警告なのかを区別しないといけないでしょう。もし警告を愚痴という風に受け取る経営者がいたらそれはそれでダメでしょう。電器産業の場合、恐らく経営者もIT部門を切る問題点は理解しているが、それ以上に経営が圧迫しているということでしょう。つまり追い込まれている訳ですが、経営というのはトレードオフを決める作業になり、トレードオフの結果IT部門を切っているということになります。
ただし、IT部門とトップマネージメントのどちらの言い分が正しいか、つまり経営判断が正しかったかどうかは今ではなく、これから解ることになります。もっとも円安になっているにも関わらず電気産業の景気のいい話を聞かないのは、国際競争力を失ったということで、電器産業が斜陽産業と化したという証だと思われます。

とまぁ暗い話になりましたが、私の半径3メールのエンジニアに聞いてみましたが『CIO?ピンとこないな・・・』と返されました。私もそうですし、多くのエンジニアがそんなものかと思います。
ITエンジニアたるものCIOを目指すのではなく、結果としてCIOになっていたというふうに精進したいものです。
2015-02-04 | コメント:0件

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