終身雇用は遠い昔の花火か?

流石に最近飽きてきた極言暴論ですが、考えさせれる出来事もあったので、コメントします。
さて、今回は、

人手不足と騒ぐITベンダー、もういい加減にしなさい!

で、2015年問題(プロジェクトが重なることによるIT人材不足とその後の反動による人材過剰)の話である。記事の一部を引用するが、

だがSIの場合、供給するものとは人なのである。そして不況になれば必然的に人は余り、その一部は確実に切り捨てられる。そう考えれば、浅薄な供給責任など振りかざせないはずだ。

と、エンジニアが切り捨てられることを問題視しているが、上記の主張と矛盾する記事を書いていることに気づいていないのだろうか?

社長から「君たちは要らない」と宣告されたIT部門の4年後

で紹介している会社はSIerでもなんでもないが不況により1600人規模の早期退職者を募集した。

この極言暴論はとにかくSIerやIT部門を貶めたいようで、それは一部のエンジニアからは共感を得るかもしれないがガス抜きにしかならなし、むしろ普通のエンジニアは記事の矛盾の方が気になってしまう。短期的には共感を持たれるかもしれないが矛盾を持ったいい加減な記事は最終的には信頼されないでしょう。

ここ15年を振り返れば、不況になればIT技術者に限らずあらゆる労働者が切り捨てられることは明白で、それまでは終身雇用により景気の良し悪しと人材の入出がリンクしていなかったが、今では景気が良くなれば人材不足になり人を募集し、景気が悪くなれば人材過剰になった人を切るというように景気と人材の入出がリンクするようになったということだ。

誤解されないように補足したいが、以前にも書いたように私は簡単に首を切る会社を良しとは思わない。
ただ、あまりにも簡単に会社を辞める海外のエンジニアをみていると、私自身が終身雇用の幻想に毒されていることを実感し、会社に自分の人生を預けるという考え方はこれからの時代にはそぐわないのではないかとは思う。例えば50歳になって首を切られたらまるで人生が終ったようになる人の話を聞くとある種の違和感を感じる。『経験を積んだはずの人間がたかが会社をリストラされたぐらいでおかしくなるのか?』と思わざるをえない。

残念ながら大手の会社でもリストラをする世の中で終身雇用というのは幻想だったと思う方がむしろ気が楽になるかと思う。そうすると首を切られないようにするにはITエンジニア自身が競争力をつけるしかない。

『もういい加減にしなさい!』と企業を攻めたところでなにも解決しないだろう。

一応日本も経済自由主義を掲げている。まずいラーメン屋が潰れてもだれも問題視しないだろう。そのラーメン屋の店主が労働者の権利とか言っても『一人前にラーメンを作れるようになってからものを言え』となるだろう。ITエンジニアにも同じことが言えるだろう。今は、一人前になっていなく自助努力もしないエンジニアが失業しても当然という時代になりつつあるかと思う。
『多重下請の中小IT企業のエンジニアは技術力があっても失業することもある』と反論を受けそうだが、もし自身がそういう立場だと思うのなら、景気が良い今は挽回するチャンスである。数は少なくても大手企業も中途採用を受け入れているので多重下請の階段を上ることができる。こういう形でいざというときのリスクに備えるのも手かと思う(もちろん自己責任で)。
もっとも不景気になると個人や企業の努力が及ばなくなる。うまいラーメン屋も潰れることになる(リーマンショック後、うちの近所の店もいくつか潰れた)し、私も契約終了の目にあったとこもある。今仕事ができているのも運が良かった面もある。

こういう時代に安心して暮らせる社会を考えるのは良いことだとは思うが、特定の組織に責任を押し付けても解決はできないでしょう。むしろ国民全体で考えたいところである。とまぁ暗い話になりました。
2015-03-07 | コメント:0件

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