システムアーキテクト通訳案内士のブログ
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ミタ
より
2016-09-18 22:31:32
「知る者は言わず言う者は知らず」で検索してたまたま見かけました。
『皆が大嫌いなコンサルタント、それ以上に無責任な面々のたわ言』と言うコラムに対するコメントとの事ですが、
> さて、このコラムを読んだ経営者の中に『そっかコンサルタントは罪を擦り付けられたんだな・・・』と納得する人がいれば、まんまとだまされたことになる。
> という訳で、このコラムの社長さんはシステム開発の素人コンサルに騙されたというのが一番可能性が高いと思われる。
この意見に同感します。
コンサルが口にするのは基本的に一般論です。しかし一般論と特殊論は同じではありません。
良い例が株の売買です。
安い時に買って高いときに売る。一般論を口にするだけなら小学生にでも容易に出来ます。
が、特殊論・・・具体的にどの株をいつ買い、いつ売るか。それが言う程簡単ではないからこそ、現実問題として損をする人が居るのです。
それと同様に、一般論を如何にその会社の状況に適した現実的な特殊論に構築しなおすか?
対案のないダメ出しや抽象的な一般論は要らない。実現可能な具体案を出す事。
それがコンサルに求められている事の筈なのですが・・・それが出来ていない単なる評論家レベルのコンサルが多いからこそ、「口だけ」と言われるのでしょうね。
私もソフトウェアエンジニアで、今はとある企業で社内SE兼データ分析的な業務をしています。
SEの本分は単なるソフトウェアの設計にあらず。
会社で求められる抽象的な要望から潜在的な物を含む目的を突きとめ、現状分析をして問題点を洗い出して、それを解決する方法と流れ(システム)を設計・構築する事にあります。
それ故、単にソフト開発と言う狭義のシステムだけではなく、業務フロー構築や業務データ分析も含んだ広義のシステムの設計・構築ついてもエンジニアリングの対象であり、会社でもその観点から参加しています。
業務改革。それは当然ながら期間・コスト・変更内容共に現実的かつ実現可能なものである必要があり、業務改革による関連部門の混乱を最低限に抑える現実的な提案である必要があります。
その為には業務内容についての十分な理解が必要です。
情報を制する者は世界を制すると言いますが、適切な判断をする為には正確かつ十分な量の情報が必要です。
なので、当然ながら関連部門の十二分な現状調査が必須ですし、実行部隊である現場の方々の理解を得ることは最重要の課題です。
ご紹介されたコラムは見ておりませんが、要約を拝見する限りは実施段階でIT部門と利用部門と言う、最重要の部門からの反発と言う事ですので、経営陣が実行部隊である現場に対して業務改革を行う意義の説明を怠ったのだろうと推測できます。
またIT部門から反発があったのは、提案されたのが現実的・論理的な計画ではなかった。すなわちコンサルのレベルの低さが露呈したのだろうな、と推測されます。
業務改革が行われると言う事は、殆どの場合は業務フローの変更を伴います。
日々の業務を止める事が出来ない以上、安易な業務フローの変更は各所に混乱を生じさせるだけです。
もちろん、それで最終的に会社が繁栄して業務効率も向上するなら実施する価値があります。
経営陣はコンサルを呼ぶ前に、その点をIT部門と利用部門に説いて協力を仰ぐべきであり、現状の問題点などを直接現場から聞いておくべきだと思います。
業務改革についてはアサヒもぎたてのCMが意外と的を射ています。
例え素人の意見であってもそれが理にかなっていて、現場に「これならいける」と思わせるだけのプレゼンがあれば人は動いてくれるものです。(これは私が会社で実際に行っている事でもあります)
会社であれなんであれ、組織というのは人が集まって出来ています。
組織として力を発揮するには連携が大切で、その為に重要なのは意思疎通でありコミュニケーションです。
それも無しに、単なる上から命令を押しつけるだけでは組織として上手く動かないのは自明の理でしょう。
それにしても
> 野球のコーチが自らバッターボックスに立ったらおかしいだろう
の比喩には笑いますね。
この一点だけでも、この人は何も分かっていないんだろうな、と感じます。
コーチのアドバイスは名選手の発言だからこそ、聞く価値があるのです。
自分で打てもしないど素人コーチのアドバイスを聞くプロの選手がいると思うか逆に聞きたいですね。
野球で例えれば9番バッターに「ホームランを打て(打てずに負けたらお前のせいだ)」とサインを出す監督がいたらどうでしょう?
現実的な作戦を立てられないと言う事で監督の方が球団オーナーから首を宣告されるでしょう。
事業改革の失敗をIT部門のせいにするのはそれと同じ行為と認識できない時点で経営者としてアレな感じがします。(笑)
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「知る者は言わず言う者は知らず」で検索してたまたま見かけました。
『皆が大嫌いなコンサルタント、それ以上に無責任な面々のたわ言』と言うコラムに対するコメントとの事ですが、
> さて、このコラムを読んだ経営者の中に『そっかコンサルタントは罪を擦り付けられたんだな・・・』と納得する人がいれば、まんまとだまされたことになる。
> という訳で、このコラムの社長さんはシステム開発の素人コンサルに騙されたというのが一番可能性が高いと思われる。
この意見に同感します。
コンサルが口にするのは基本的に一般論です。しかし一般論と特殊論は同じではありません。
良い例が株の売買です。
安い時に買って高いときに売る。一般論を口にするだけなら小学生にでも容易に出来ます。
が、特殊論・・・具体的にどの株をいつ買い、いつ売るか。それが言う程簡単ではないからこそ、現実問題として損をする人が居るのです。
それと同様に、一般論を如何にその会社の状況に適した現実的な特殊論に構築しなおすか?
対案のないダメ出しや抽象的な一般論は要らない。実現可能な具体案を出す事。
それがコンサルに求められている事の筈なのですが・・・それが出来ていない単なる評論家レベルのコンサルが多いからこそ、「口だけ」と言われるのでしょうね。
私もソフトウェアエンジニアで、今はとある企業で社内SE兼データ分析的な業務をしています。
SEの本分は単なるソフトウェアの設計にあらず。
会社で求められる抽象的な要望から潜在的な物を含む目的を突きとめ、現状分析をして問題点を洗い出して、それを解決する方法と流れ(システム)を設計・構築する事にあります。
それ故、単にソフト開発と言う狭義のシステムだけではなく、業務フロー構築や業務データ分析も含んだ広義のシステムの設計・構築ついてもエンジニアリングの対象であり、会社でもその観点から参加しています。
業務改革。それは当然ながら期間・コスト・変更内容共に現実的かつ実現可能なものである必要があり、業務改革による関連部門の混乱を最低限に抑える現実的な提案である必要があります。
その為には業務内容についての十分な理解が必要です。
情報を制する者は世界を制すると言いますが、適切な判断をする為には正確かつ十分な量の情報が必要です。
なので、当然ながら関連部門の十二分な現状調査が必須ですし、実行部隊である現場の方々の理解を得ることは最重要の課題です。
ご紹介されたコラムは見ておりませんが、要約を拝見する限りは実施段階でIT部門と利用部門と言う、最重要の部門からの反発と言う事ですので、経営陣が実行部隊である現場に対して業務改革を行う意義の説明を怠ったのだろうと推測できます。
またIT部門から反発があったのは、提案されたのが現実的・論理的な計画ではなかった。すなわちコンサルのレベルの低さが露呈したのだろうな、と推測されます。
業務改革が行われると言う事は、殆どの場合は業務フローの変更を伴います。
日々の業務を止める事が出来ない以上、安易な業務フローの変更は各所に混乱を生じさせるだけです。
もちろん、それで最終的に会社が繁栄して業務効率も向上するなら実施する価値があります。
経営陣はコンサルを呼ぶ前に、その点をIT部門と利用部門に説いて協力を仰ぐべきであり、現状の問題点などを直接現場から聞いておくべきだと思います。
業務改革についてはアサヒもぎたてのCMが意外と的を射ています。
例え素人の意見であってもそれが理にかなっていて、現場に「これならいける」と思わせるだけのプレゼンがあれば人は動いてくれるものです。(これは私が会社で実際に行っている事でもあります)
会社であれなんであれ、組織というのは人が集まって出来ています。
組織として力を発揮するには連携が大切で、その為に重要なのは意思疎通でありコミュニケーションです。
それも無しに、単なる上から命令を押しつけるだけでは組織として上手く動かないのは自明の理でしょう。
それにしても
> 野球のコーチが自らバッターボックスに立ったらおかしいだろう
の比喩には笑いますね。
この一点だけでも、この人は何も分かっていないんだろうな、と感じます。
コーチのアドバイスは名選手の発言だからこそ、聞く価値があるのです。
自分で打てもしないど素人コーチのアドバイスを聞くプロの選手がいると思うか逆に聞きたいですね。
野球で例えれば9番バッターに「ホームランを打て(打てずに負けたらお前のせいだ)」とサインを出す監督がいたらどうでしょう?
現実的な作戦を立てられないと言う事で監督の方が球団オーナーから首を宣告されるでしょう。
事業改革の失敗をIT部門のせいにするのはそれと同じ行為と認識できない時点で経営者としてアレな感じがします。(笑)