素直さは如何に大切か


ちょっとADPの記念記事からは外れますが思ったことがありますので記事にしてみます。

技術的な論争を行ったときにどうしても、ご自身の主張(例えば『SQLはオブジェクト指向言語の数十倍の効率』)が否定されたことを認めたくないばかりに、『サルに何を言っても意味がないので、次に来ても消します。』等と言って自説を強弁したり相手を中傷したりすることがあります。
ちなみに、ここで私を文盲のサル扱いしていますが、そういうこと自体が褒められたことではないし見る人がみれば議論から逃げているとして取られないかと思います。

私も含めて人間誰しもそういう面があります。ので、そんなことをいちいち追求しても仕方がないことだと思っていましたし、それを追求すること自体あまり程度のよいものではないと思っている面もありました。

要するに零細企業の一社長が何をいっても社会にはあまり影響がないので言わせておけと思っていましたが、私はこの『事実より自分の主張を優先する』という性が少なくとも日本人の特性として思った以上に根ざしており、零細企業の一社長だけでなくそれなりの企業や組織にもそういうことがあるのではないかと心配しております。

私はこの議論を行っているなかで、『仮にこれが今の原発事故の話ならどうだろう』と思って寒いものを感じました。

つまり、原発事故で某電力会社は事故から2ヶ月後にメルトダウンしたことを認めています。記事
最終的に某電力会社はメルトダウンを認めたから事故の重大さが周知され、我々国民も対応について選択が出来る(または覚悟が出来る)ようになったかと思います。当初はメルトダウンはないといっていたり、発表が2ヶ月後になったということを考えると充分ではないことも明白で、ここでも事実を素直に受け入れることの重要性がわかります。

また、他の電力会社のやらせメールもありましたが、これに関しても『技術的には取り扱いを慎重に行わなければならないのに一方の考え方を押し通す為に、一見技術的には正当とみえるような議論を行う。つまり煙に巻く。』ということで、そう多くないとしても私の回りでもしばしば見受けられる現象です。

ここで重要な点は、技術的な内容についての真偽は技術者しか分からないということで、もし議論する一方が事実をありのまま受け入れずにそれを隠したりねじ曲げたりすると場合によっては大変な過ちを生み出すことになるということです。つまり議論を見ている専門知識を持たない観衆は判断がつかないところで勝手に誤った方向に持っていかれるということです。

私も過去に議論に巻き込まれて事実を受け入れることから逃げたくなったり逃げたこともありますし、やり込められると徹底的に逃げる人もみてきました。さらに裏で手を回して私を追い落とそうとした人もいます。
今回はただの議論なので『まぁいいか』ですみますがそれでも『SQLはオブジェクト指向言語の数十倍の効率』という間違った知識を若い人に伝えたくないのでがんばりましたが、私は今回のことは改めて如何に技術者として特に重要な技術的な内容については正直でなければならないと思い知らされました。

私も頭の体操ということで議論していまし今後も議論を行うでしょうが、こういうことを肝に銘じて技術的な事実関係は真摯に受け止めるように勤めたいですし、相手がそういう態度に出るのなら厳しく追求したいと思います。と同時に権力者が同じように国民を煙に巻いてこの国を誤った方向に持っていこうとしないようにしっかりと見ていきたいと思います(まぁこれには限界があるのですが・・・)。

2011-08-11 | コメント:0件

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